日本スキー場、訪日外国人客で活況

観光庁によると、国内のスキー・スノーボード人口は10年の約1800万人をピークに減少傾向にある。その中で、国内のスキー人口が減少する中、急増するインバウンド(訪日外国人客)に活路を見いだそうとする動きが広がっている。質の高いパウダースノーを武器に外国人スキーヤーらの心をつかんだ施設や、イスラム圏向けに礼拝所を設けるスキー場も登場。国も好機と捉え、外国人インストラクターらの充実や国内需要 の掘り起こしに乗り出した。来年2月には、平昌(ピョンチャン)五輪の開催も控えており、スノースポーツ再興に、関係者の期待は高まる。

  18日から今季の営業を始めた人工スキー場「六甲山スノーパーク」(神戸市灘区)は2年前、ムスリムイスラム教徒)旅行者向けに手足を清めるシャワー室 付きの礼拝所を新設。豚肉やアルコールなどの摂取を禁じるイスラム教の戒律に適した料理に分かりやすいマークを付けるなど、食事面でもムスリムに配慮した。担当者は「礼拝所の有無などで行き先を判断するムスリム旅行者は多く、好評を得ている」と語る。

 運営会社によると、平成20年度は600人だった外国人客は、26年度に1万6750人を記録した。

 来月、国内では14年ぶりに誕生するスキー場「峰山高原リゾートホワイトピーク」(兵庫県神河町)は中国の旅行サイトと提携し、インバウンド獲得を目指す。担当者は「国籍を問わず楽しめるスキー場を目指したい」と意気込む。

 質の高いパウダースノーや、近隣の温泉施設などを武器に外国人客の心をつかんだ施設もある。

 北海道・ニセコ地区には年間30万人以上の外国人が訪れ、温泉地でもある新潟県の「ガーラ湯沢スキー場」も年間約6万人もの外国人客を受け入れている。

 雪と無縁のフィリピンやタイ、ベトナムからの旅行者の約2割はスノースポーツを楽しんでいるというデータもあり、観光庁の担当者は「外国人の需要の高まりを感じている」と話す。

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